公開日: 2021年6月27日

初めての離乳食!いつから?進め方は?管理栄養士がポイントを解説!

東元 教江東元 教江
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こんにちは! やまとーヤクルト 管理栄養士の東元です。

初めての離乳食。
本当に全てが初めてでいろいろ心配になりますよね。
しかも、小さな小さな我が子に初めての食事を与えるわけですから、何か間違いでもあったら大変!と、私もいろんな本を読んだり、ネットで検索したりしました。

今回は、そんなママさんの不安が少しでも軽くなればと思い、離乳食についてお伝えしたいと思います。

離乳とは

厚生労働省が発行している「授乳・離乳の支援ガイド」(2019年改訂版)によると、以下のように書かれています。
離乳とは、母乳または育児用ミルクなどの乳汁栄養から幼児食に移行する過程をいいます。
この間に乳児の摂食機能は、乳汁を吸うことから、食物を嚙みつぶして飲み込むことへと発達し、摂取する食品は量や種類が多くなり、献立や調理の形態も変化していきます。
また、摂食行動は次第に自立へと向かっていきます。

離乳の開始について

離乳の開始とは、なめらかにすりつぶした状態の食物を初めて与えた時をいいます。
その時期は5,6か月頃が適当です。

離乳開始の発達の目安

  1. 首のすわりがしっかりしている
  2. 寝返りができる
  3. 5秒程度座れる
  4. 食物に興味を示す
  5. スプーン等を口に入れても下で押し出すことが少なくなる

離乳開始前の子どもにとって、最適な栄養源は母乳または育児用ミルクです。
離乳の開始前に果汁やイオン飲料を与えることについては、栄養学的な意義は認められていません。

離乳の進め方

食事を規則的に摂ることで生活リズムを整え、食べる意欲を育み、食べる楽しさを体験していきます。
食べる楽しみの経験としては、いろんな食品の味や舌ざわりを楽しむ、手づかみにより自分で食べることを楽しむといったことだけでなく、家族などで食卓を囲み、共に食べることで、食の楽しさやコミュニケーションをとる、思いやりの心を育むなどの食育としても重要です。

離乳初期(生後5か月~6か月)

離乳食を飲み込むこと、その舌ざわりや味に慣れることが目的です。
離乳食は1日1回与えます。
母乳または育児用ミルクは、授乳のリズムに沿って子どもが欲しがるだけ飲ませます。
食べ方は、口を閉じて取り込みや飲み込みができるようになります。

【ポイント】
つぶしがゆから始めます。
すりつぶした野菜・豆腐・白身魚・卵黄などを試してみましょう。

離乳中期(生後7か月~8か月)

舌でつぶせる固さのものを与えます。
離乳食は1日2回にして食事のリズムをつけていきます。
いろいろな味や舌ざわりを楽しめるように食品の種類を増やしていきます。
母乳または育児用ミルクは離乳食の後に与え、授乳のリズムに沿って母乳は子どもの欲しがるだけ、ミルクは1日に3回程度飲ませましょう。
食べ方は、舌と上あごで潰していくことができるようになります。

【ポイント】
卵は卵黄から全卵の順で与えましょう。

離乳後期(生後9か月~11か月)

歯ぐきでつぶせる固さのものを与えます。
離乳食は1日3回にし、食欲に応じて、離乳食の量を増やします。
母乳または育児用ミルクは離乳食の後に与え、授乳のリズムに沿って母乳は子どもの欲しがるだけ、ミルクは1日に2回程度飲ませましょう。
食べ方は、歯ぐきで潰すことができるようになります。

【ポイント】
の不足に注意しましょう。
フォローアップミルク(母乳や育児用ミルクの代替品ではなく、離乳期から幼児期にかけて不足しやすい鉄やビタミンDなどの栄養素を含む食品)は、9か月から飲むことができます。

離乳の完了(生後12か月~18か月)

離乳の完了とは、形のある食べ物をかみつぶすことができるようになり、エネルギーや栄養素の大部分が母乳や育児用ミルク以外の食べ物からとれるようになった状態をいいます。
食事は1日3回となり、その他に1日1,2回間食を目安とします。

離乳の完了は、母乳または育児用ミルクを飲んでいない状態ではありません。
子どもの離乳の進行や完了の状況に応じて与えます。
食べ方は、手づかみ食べで前歯で噛みとる練習をして、一口量を覚えます。
やがてスプーン等を使うようになって、自分で食べる準備をしていきます。

新しい食品を与える時のポイント

新しい食品を与える時は1日1種類とし、離乳食用のスプーン1さじから与えましょう。
こうすることで、その食品への子どもの慣れやアレルギー反応の有無を確認できます。
異常がなければ、1日ごとに1さじ分ずつ増やしていきます。
異常が起きた場合に、病院を受診しやすいように、午前中にはじめることが望ましいでしょう。
消化機能は未熟なので、子どもがよく食べるからといって、1度に多く与えることは避けましょう。
また、充分に火を通し、人肌くらいに冷ましてから与えましょう。

注意が必要な食品

  • はちみつ:乳児ボツリヌス症予防のため、1歳を過ぎるまでは与えないようにします。
  • 生卵や刺身などの生のたんぱく質:消化が困難なため3歳までは与えないようにします。

ベビーフードの利用について

離乳食は手づくりが好ましいですが、ベビーフードなどの加工食品を上手に使用することにより、保護者の方の負担を軽減することができます。
手軽に利用できますが、それに頼ることの課題も指摘されていますので、適切な活用方法を知っておくことも大切です。

ベビーフードを利用する時の留意点

  1. 子どもの月齢固さのあったものを選び、与える前には一口食べて確認を。
  2. 離乳食を手作りする際の参考に。
  3. 用途にあわせて上手に選択を。
    (外出/時間がない/メニューを1品増やす/栄養素の補給など)
  4. 料理や原材料が偏らないように。
  5. 開封後の保存には注意して。食べ残しや作りおきは与えない。

まとめ

離乳食で悩むママさんも多いと思いますが、気を付けるポイントをおさえておけば、必要以上に心配することはないのかな、と思います。
そして、悩んでいるのも、一人ではないということも忘れないで欲しいと思います。

厚生労働省「平成27年乳幼児栄養調査」(2016)『離乳食について困ったこと(回答者:0~2歳児の保護者)』では、

  • 離乳食について何かしらの困りごとを抱えている・・・74.1%
  • 作るのが負担、大変・・・33.5%、
  • もぐもぐ、かみかみが少ない・・・28.9%
  • 食べる量が少ない・・・28.1%
  • 食べものの種類が偏っている・・・21.2%

と発表されています。

最近では、離乳食のレシピが本やインターネットでも出ているので、こういったものを活用したり、ヤクルトの健康教室でも「ママに役立つ おなか元気教室」で離乳食講座なども開催していますので、是非ご活用ください!

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東元 教江
資格:管理栄養士、NARDアロマアドバイザー、JAMHAメディカルハーブコーディネーター
兵庫県で生まれ、千葉・京都・岡山を経て、広島県に落ち着きました。夫・娘・愛犬の3人1匹暮らしです。
2020年1月にヤクルトに入社し、主に廿日市・五日市エリアの健康教室を担当しています。
趣味は、パン・お菓子作りとカラオケです。大人になった今でも好奇心旺盛で、いろいろ新しいことにチャレンジしたいと思っています。
皆さんに、楽しく、ちょっとプラスになるような情報をお届けできるよう、頑張ります!
https://www.yamaguchikentobu-yakult.co.jp/

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